こんにちは、めらです。
あなたはPEST分析を知っていますか?
ぺすと分析•••?パスタ分析みたいなやつですか?
美味しそうですが、違いますね!笑
この記事では、「PEST分析とは」「PEST分析の4つの要素」「PEST分析の進め方」について解説していきます!
この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
PEST分析とは
PEST分析とは、企業が制御できない外部環境を分析して、経営戦略の策定などに活かすためのマーケティングフレームワークのことです。
アメリカの経営学者フィリップ・コトラー氏が提唱した手法で、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の頭文字から構成されています。
この4つの観点から環境分析を行います。
なぜ外部環境を分析する必要があるのか
外部的な環境は、自社でのコントロールが難しいマクロ環境と、自社である程度コントロールできるミクロ環境に細分化されます。
そしてマクロ環境は市場の外部環境である世間のことを指し、ミクロ環境はビジネスが展開される市場を指します。
なので、マクロ環境をあらゆる視点でから分析することで、自社の課題と強みを明らかにした上で経営資源の有効活用につなげれるわけです。
PEST分析の4つの要素
政治的要因(Politics)
政治的要因(Politics)は、規制など市場のルールを変化させる要因で、具体的には次のような要素が分析の対象です。
- 法律、法改正(規制と緩和)
- 税制(増税と減税)
- 政治、政権交代
- 政治団体、デモ など
政治的なルール変更は、市場競争の根幹に関わる場合も多く、自社の業界に関わるものであればしっかりと把握しておかなければなりません。
たとえば、地球温暖化改善のため、日本政府が2030年に新車のガソリン車販売禁止を発表しました。
聞いてみると意外と「これもそうかな?」と浮かんできませんか?
難しく考えないようにしましょう!
経済的要因(Economy)
経済的要因(Economy)は、景気や経済成長など、価値連鎖に影響を与える可能性がある要因で、具体的には次のような要素が分析の対象です。
- 景気動向
- 経済成長率
- 物価の変動(インフレ・デフレ)
- 消費動向
- 為替・株価の動向、金利の変動・原油価格 など
ここでは国内だけではなく、各国の経済状況も加味しながら、長期的な分析や予測をしなければなりません。
たとえば、金利が上がる可能性があれば、消費活動が抑制されるため、新商品を販売しても売り上げが伸びない可能性があります。
逆に、金利が下がる可能性があると、消費活動が活性化し、売上が伸びる可能性があるのです。
経済的な分析をすることで、次のビジネスチャンスを見つけることができます!
社会的要因(Society)
社会的要因(Society)は、企業の経営環境や消費者の生活の変化に関連する要因で、具体的には次のような要素が分析の対象です。
- 人口動態、密度、構成
- 世帯
- 老齢人口・少子化
- トレンド・世論
- 宗教、教育、言語 など
社会全般が分析項目とあるので、政治的要因や経済的要因と比べると、調査対象が幅広いです。
たとえば、少子高齢化による労働者の減少、新型コロナウイルスの流行による巣篭もり需要の増加などが挙げられます。
社会環境を素早く調査・分析し、素早く対応することで、ビジネスチャンスを見つけることができます!
たとえば、巣ごもり需要で物流業界は伸びましたね!
技術的要因(Technology)
技術的要因(Technology)は、商品開発や生産プロセスの変革に関連する要因で、具体的には次のような要素が分析の対象です。
- インフラ
- IT活用
- イノベーション
- 特許
- 新技術、技術開発 など
たとえば、スマートフォンの普及や4G・5GといったIT技術の進歩で、Netflixなどでサブスクリプションが流行り始めました。
これにより、レンタルビデオ市場は急激に縮小していきました。
IT技術の進歩は消費行動の変化と、既存市場の競争力の変化、新規市場のを生み出し、どの業界も無視できないです。
また市場の変化だけでなく、AIによる人手不足の解消や人員削減などの労働環境にも大きな変化を与えています。
AIによる労働環境の変化はメリットでしょうか?デメリットでしょうか?
PEST分析の進め方
目的の明確化
PEST分析で最初にやることは、「何のために分析をするのか」という目的を確認することです。
目的がはっきりしてない状態で分析を行うと、調査内容が中途半端になり、せっかくの分析が無駄になります。
では「目的」って何でしょうか?
PEST分析をする1番の目的は、自社の所属する業界の環境を分析することでチャンスとリスクを明確にし、市場変化を先読みすることです。
そのため、PEST分析は3〜6年の中長期的視点で取り組むべき戦略を構築するのに適した分析方法です。
各要素の情報収集
PEST分析の目的が決まったら、「PEST」の4つの要素に着目して情報収集を行います。
公的機関や業界団体から発信された情報や、専門家が作成したレポートなどの信頼性の高い情報を収集するようにしましょう!
この段階では、要素の振り分けや評価を行わず、幅広い情報収集に収集に専念することが重要です。
分析結果の整理
十分な情報が集まったら、収集結果を「事実」と「解釈」に分けます。
なぜこの2つに分けるのかというと、「解釈」に基づいて戦略策定を行った場合は、自社のチャンスとリスクの裏付けが取れず、結果が伴わないからです。
たとえば、あるアプリ開発者が「PCでゲームをやる人が増えている」という情報を得たとしましょう。
調査の結果、ゲーム会社が「PCでゲームをやる人の割合は50%を超えている」というデータと発表していることが判明しました。
しかし、このデータからPCでゲームをやる人の割合がわかったても、近年大きく伸びているかどうかはわかりません。
「4年前と比較して10%増えている」などの裏付けデータが合わせて取れれば、PCでゲームをやる人の割合が増えていることは「事実」であり、戦略に組み込める情報であると判断できるわけです。
なので、これを裏付けるデータがない状態では、あくまで「解釈」に過ぎず、解釈を戦略に組み込めば間違った方向へと進みかねません。
情報の選定には注意が必要です。
「機会」と「脅威」に分ける
「事実」に分けた情報をさらに「機会」と「脅威」に分けます。
その情報は自社にとって「機会」なのか「脅威」なのかを明確にするのです。
自社が乗り越えるべき課題を克服し、ビジネスチャンスを有効活用することが目的です。
環境の変化によって「チャンスがピンチ」あるいはその逆になる可能性もあります。
多角的な視点で振り分けをしましょう!
まとめ
というわけで、今回は「PEST分析」について解説しました。
まとめると、
PEST分析とは
→PEST分析とは、企業が制御できない外部環境を分析して、経営戦略の策定などに活かすためのマーケティングフレームワークのこと。
政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の頭文字から構成されている。
PEST分析の4つの要素
- 政治的要因(Politics)
- 経済的要因(Economy)
- 社会的要因(Society)
- 技術的要因(Technology)
PEST分析の進め方
- 目的の明確化
- 各要素の情報収集
- 分析結果の整理
- 「機会」と「脅威」に分ける
PEST分析を活用したいあなたへ
「PEST」の4つの側面から市場分析を行うことで、自社の理想とする将来や戦略が見えてきます。
また他のフレームワークと併用することで真価を発揮します。
活用していきましょう!